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免疫4

この他にも、目には見えないが身体を守ってくれているものたちが色々と存在しています。
免疫系の中ではNK(ナチュラルキラー)細胞が身体の中を駆け巡り、異常がないか常に監視してくれてます。(マクロファージも監視してくれています)

この細胞はウィルスに感染した細胞などを発見すると、ただちに処理に向かいます。
他の細胞のように指示を必要としないため、単独で速やかに攻撃を仕掛けることができるのです。
殺し屋の中でも生まれついての殺し屋ですね(笑)

故にウィルスが侵入しても、このNK(ナチュラルキラー)細胞が強ければ敵を弱められるので、先程述べた免疫たちも戦いやすくなります。食べて、分解して、設計図を作り、そして記憶しておき、ウィルスに感染しない、もしくは重度化しないで軽症にする身体になります。

ここでは「生物の講義」ではないので、とても雑に簡単に説明してしまいましたが、まずは免疫を強める事。
特にNK(ナチュラルキラー)細胞を強める習慣がウィルス感染にも有効ではないかと考えられます。

また、人の身体では1日に約5000個ものガン細胞が作られていると言われています。身体が正常に機能していれば、ナチュラルキラー細胞やマクロファージ、更にキラーT細胞などが常に健康な身体を保つ為に監視してくれています。
ガン化した細胞を見つけた場合も常にガン細胞を排除してくれています。

NK細胞は、ガン細胞への攻撃にかなり効果があることも解っています。既に一部の医療機関では、ガン治療の臨床応用も試みられています。

 

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免疫3

そして情報を受け取った「司令官」であるヘルパーT細胞は、「殺し屋」の異名を持つキラーT細胞に、ウィルスに感染した細胞を探して増殖しないように「破壊しろ」と命令します。

更にT細胞は、B細胞に抗体を作るように指令を出します。その指令を受けたB細胞は、そのウィルスに対抗する抗体を大量に作り出します。この抗体は「免疫グロブリン」とも呼ばれ、「Y字」の形をしています。先端部分が「Y字」のミサイルのように飛ばせて病原体などを捕まえます。その隙に樹状細胞、好中球、マクロファージが食べてしまいます。更に抗体の働きを補完する補体の力を借りながら、キラーT細胞同様、ウィルスに感染した細胞を破壊していくことで増殖も抑えてくれています。

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免疫2

自然免疫は食細胞(ミエロイド系細胞)と言われるもので、病原体を撃退するのに「食べる」方法を用います。樹状細胞、好中球、マクロファージなどがそれにあたります。これらが私たちの身体を守るために最前線にいるものですね。

細菌に対しては主に好中球などが働き、取り込んだ異物とともに自分も死んでしまうことが多く、これらの死骸が「膿」というものです。マクロファージなどは活性が高いと病原体などが侵入した時、無差別に食べて処理してしまう特徴をもっています。しかし通常は、貪食した異物の断片を細胞表面に提示して免疫の「司令官」であるT細胞に伝えます。ウィルスなどの病原体の情報も、このマクロファージがT細胞に伝えています。またマクロファージ同様、病原体の成分によって樹状細胞がリンパ節へ行ってT細胞に異物の破片を抗原として提示します。そしてT細胞のうちでも抗原を認識できるものが、その刺激を受け、活性化されていきます。

 

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免疫の話1

今回は「免疫」のお話です。
まずは、こういった知識に慣れていない人でも解りやすいように簡単に説明していきますね。
とは言え、活字も苦手な方もみえますので、この免疫のページは細かく分けて書いていきますね。

病気を引き起こす病原体には原生動物や細菌(動物性)、真菌(カビ、植物性)、ウィルス等があります。

 

これらは大きさも異なり、ウィルスは細菌の約50分の1程度の大きさです。
また、細菌は適度な栄養や水分があれば自分で増殖できますが、ウィルスは自分の力だけでは増殖できません。
ウィルスには細胞が無いために、人や動物の細胞を用いてどんどん増殖していきます。

ふだん健康で何も起こらないと、「免疫の働き」に皆気づきもせず、感謝もせず、日常生活を送っています。
しかし、私たちの身体を「免疫」が常に病原体から守ってくれて、病気にならないようにしてくれているのですね。こんなところでも、あなたは常に「目に見えない力に守られている」ってことですね。

人間の免疫には二種類のシステムがあります。それが異物に対して自然に反応する「自然免疫」と、出会った事のない異物に対しても反応できる「獲得免疫」です。更に獲得免疫は、一度ウィルスなどに感染するとその情報を記憶しておき、約30年間守るシステムとなります。

 

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色と香りの使い方

色と香りを自分の為に用いる方法は色々あります。

例えば記憶力を良くする方法は、ヒノキの香りを嗅ぐことで海馬の神経細胞が増え、記憶力が良くなるようです。
またヒノキだけでなく、香りと脳、香りと記憶力の研究報告は多数みられますが、その中でも有効なものとして「ローズの香りを部屋に漂わせ、そこで覚えたいことを覚える。再度、寝る時にもローズの香りを嗅げる状態で眠りにつく」。寝てる間に記憶が整理されるのを、香りという刺激により記憶の定着を促進するとのことです。

ローズなどは幸せや快感を感じる神経伝達物質を促進させる報告もありますが、人は誰でも好き嫌いがあるので、「自分の好きな落ち着く香り」なら他の香りでも代用できると思います。

色や香りは一般的には「目で見るもの、鼻で嗅ぐもの」との認識がありますが、意識はされていない無意識でも、実は皮膚を通じて色や香りを感じているのではないかという実験報告も幾つかあります。

例えば有名なところでは、目隠しをした人を赤い部屋に入れると、体温の上昇や血圧の上昇など身体に多数の変化を及ぼすというのがあります。青い部屋では赤い部屋に入れた時と逆のことが身体で起こるとのことです。

赤はやはり交感神経に関連してると思われるので、「モテたい人」には着こなす事で有効なアイテムになるかもしれませんね。俗に言う「吊り橋効果(怖いドキドキと好きなドキドキをすり替えて好きになってしまうもの)」を期待できます。

逆に青い服は気持ちを落ち着かせリラックスさせるために、学習する際には有効な色とされています。また、冷静でいたい人、冷静さや頭脳明晰に見られたい人にも活用できますね。

余談ですが、メガネをかけるだけでも「頭が良く見える」との実験報告もあります。
あと、アメリカの収容所で怒りやすい凶暴な囚人をピンクに塗った部屋に入れると、大人しく従順になるという話もあります。

今日はこの辺で。

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血液とリンパ

リンパマッサージで何故疲労や肩こりが改善されるのか?
この理由を知るにはまず血液、血管、血液循環、リンパや免疫システムについてある程度知っておかなければなりません。

(1) 血液
血液の組成
血液は血球成分(細胞性成分)と血漿成分(液性成分)から成り、両成分は45:55の比率で構成されています。また、それぞれの成分の構成は
血球成分・・・赤血球96%、白血球3%、血小板1%
血漿成分・・・水分96%、血漿蛋白質4%、微量の脂肪、糖、無機塩類
となっています。赤血球にはヘモグロビンが含まれており、酸素の運搬を担っています。

(2)血管
1)動脈と静脈
栄養と酸素を含んだ血液を心臓から体の末端に送る血管を動脈といいます。また老廃物と二酸化炭素を含んだ血液を体の末端から心臓に向かって送る血管を静脈といいます。
2)毛細血管
動脈と静脈をつなぐ細い血管のことを毛細血管といいます。組織細胞と物質をやりとりするための血管で、その為に壁は薄く、1層の内皮細胞のみで構成されています。そしてこの血管は動脈、静脈から無数に枝分かれし、組織に網の目のように伸び、身体全体にはりめぐらされています。(白血球、血漿などが血管細胞の隙間を通じて移動、ガス交換・栄養分・老廃物の運搬等を行う)

(3)血液循環
1)大循環(体循環)
動脈系は左心室の大動脈口から始まり、大動脈という1本の本幹から枝分かれしながら中動脈、細動脈に分枝し、体全体に張り巡らされています。更に毛細血管へと分岐して各組織(細胞)に血液(栄養や酸素)を運びます。そして細胞は栄養や酸素を受けとると老廃物や二酸化炭素を出します。これらにつながる毛細血管は再び合流して細静脈となり、より太く結集し中静脈となり、更に大静脈となって心臓に戻ってきます。このように心臓と各組織との間をめぐるルートを大循環(体循環)といいます。
2)小循環(肺循環)
一方、これとは別に心臓と肺との間をめぐる血液のルートがあり、これを小循環(肺循環)といいます。小循環では、心臓から肺に行く肺動脈内には、大循環の動脈とは逆に二酸化炭素を多く含んだ静脈血が流れ、肺から心臓に向かう肺静脈内には、肺でガス交換をして酸素を多く含み、きれいになった動脈血が流れています。

(4)血液循環と疾患
動脈は常に血液が流れる圧力を受けています。赤血球などの血球も常に衝突します。血管に衝突して傷ができると、そこには血栓ができる恐れがあります。これを何度も繰り返すと血管は徐々に硬くなってしまいます。これが動脈硬化です。動脈硬化が起こると血管の弾力性が失われているために血液が流れにくくなり、血栓が詰まったり出血を起こしたりします。動脈硬化は心臓や脳に起こると心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる恐ろしい病状を引き起こします。血液がドロドロになると動脈硬化はより起こりやすくなります。
静脈の場合、血液がゆるやかに流れているため、このようなことは起こりませんが、血液がドロドロして流れが悪いと足などに静脈瘤ができることもあります(下肢静脈瘤)。この下肢静脈瘤は足がむくむといった感じを受けます。しかしこれといって大きな自覚症状はあまりありません。ただ、見た目においては特にふくらはぎあたりで、血管が浮き出てデコボコしていたり、浮き出た血管が青く見えたりします。そのため特に女性では美容の面で気にする人が多いようです。また、重症の下肢静脈瘤となると、皮膚炎や色素沈着、潰瘍などの症状も見られ、痛みを伴ったり、その他の炎症を招くこともあります。

リンパ

(5)リンパ
1 リンパ管、リンパ液とは
リンパ管とは静脈に沿って全身に網の目状に張り巡らされたリンパの通路のことをいいます。また小腸で吸収された脂肪分や栄養分はリンパ管で運ばれ、栄養分に混じっている毒素をリンパ節で取り除く仕組みです。
2 リンパ節とは
わきの下や太もものつけ根などにある、リンパ管が合流して粒状に集まっているものの総称です。また、体内に入ってきた細菌などはリンパ管を通りリンパ節に運ばれ、そこでリンパ球やマクロファージに処理されます。
3 リンパ液の循環
血液循環の項で説明したとおり、心臓から押し出された血液は動脈を通り毛細血管で細胞に吸収され、老廃物や二酸化炭素など汚れた液体を心臓のほうに戻します。しかし実はここで吸収が出来ない余分な古い細胞や老廃物を含む液体があります。それが毛細リンパ管に吸収され、リンパ管に流れていきます。リンパ管はリンパ節を通過するごとに太くなり、最終的には主に左、首の下鎖骨付近で静脈に流れ込んでいきます。

リンパのまとめ
リンパは体内の細胞から老廃物や疲労物質を回収して運び、尿として体外へ排出したり、体内に入りこんだ細菌や異物をリンパ節でとらえて駆逐し、常に病気にならないようにしています。
このようにリンパは、体の浄化作用および免疫機能という、健康を維持するのに大変重要な役割を果たしています。よってリンパの流れを促進することで疲労や肩こりなどの改善につながります。

リンパマッサージを行う大切さ
リンパは血管と違って心臓のポンプ作用が及ばないため、とてもゆるやかな流れです。ストレスや運動不足、不規則な生活など、ちょっとしたことでこの流れは滞ってしまいます。リンパが滞ると体に老廃物や余分な水分がたまり、疲労、肩こり、むくみや冷え、ニキビやくすみ、小じわ、セルライトが増えたり、体重増化や老化の原因にもなります。故に浄化作用を促すリンパマッサージはこれらの症状に特に有用だとされています。